歯周病って知ってますか?
こんにちは。助手の田中です。
7月も終わりに近づいてきて、ようやく夏らしさがやってきましたね。
こまめに水分補給して、熱中症には気をつけましょうね!
さて、今回は誰もが一度は聞いたことがある歯周病について紹介していきます。
歯周病とは口腔内の細菌が歯の周囲の骨を溶かしていくのと同時に歯肉も後退させてしまう病気です。
簡単な模式図をお示しします。
このような流れで健康な状態から歯周病になって行きます。
これは、健康な状態と歯周病の状態を表したレントゲン写真になります。
青いラインが正常な骨の位置で、赤いラインが歯周病によって骨が吸収(溶けている)してしまった状態の位置になってます。
このように歯周病になると、目に見えないところで骨の吸収が進んでしまいます。
また、これは歯周病と診断された方のお口の中のお写真です。
歯が抜けてしまい、歯茎が下がってしまっているのがお分かりになると思います。
歯周病になると、骨が吸収するだけでなくそれに伴って歯茎も下がってしまいます。
では、ここからは歯周病と呼ばれる基準についてご説明して行きます。
歯周病の基準となる指標は2点あります。
1つ目は歯と歯茎の境目(歯周ポケット)の深さを測る検査をした時の深さの値が4mm以上であることです。
なぜ4mm以上なのかというと、手動の歯ブラシが届く範囲が2mm、電動歯ブラシは2.5mm届くと言われています。
あとの残りの0.5~1mmは免疫細胞が補っているので3mm以下であれば、ご自身でもしっかりケアができると言われています。
なので歯周病と言われる基準は4mm以上となっています。
2つ目は出血があるかという点です。
出血が認められれば、そこに炎症がある。ということになります。
なぜ出血するかというと、細菌によって炎症が起こることで血管の抵抗性が弱くなるからです。
ここで当院での歯周病治療の流れをご紹介します。
まず最初に行うのが1回目の歯周病の検査です。(基本は初診時に行います。)
歯周病の検査を行うことで、先ほどご説明した歯周病かどうかの判断をしたり、歯石やプラーク(汚れ)が歯周ポケット内に付着してないか、などをチェックして行きます。
次にスケーリングです。
スケーリングとは、超音波の器具を使い歯茎よりも縁上(目で見える範囲)の汚れを落としていきます。
その1週間後に2度目の歯周病の検査を行います。
数値や炎症が改善しているのかどうかをチェックして行きます。
また、歯茎の内側の歯石(縁下歯石)があるかどうかも再度チェックして行きます。
数値が良くならなかった場合や縁下(目で見えない部分)に歯石や汚れが付いている場合は、縁下の汚れを落としていきます。
これをSRP(スケーリング・ルートプレーニング)と言います。
そして約2週間後に再度歯周病検査をしていきます。
このような流れで歯周病の治療を進めて行きます。
歯科医院は痛みが出たり被せ物が取れて行くイメージが強いと思います。
しかし歯周病は慢性的なもので自覚症状がないため歯科医院での定期的な検診が大切です。
今後SRPやメンテナンスについても詳しくお話ししてきたいと思います。