ボツリヌス
注射

歯科のボツリヌス注射は、お口まわりの緊張している筋肉を緩めてほうれい線のシワの改善や、上唇に筋肉を引き上げる力を弱めてガミースマイルを改善するために用いられます。

ボツリヌス注射の薬液は、ボツリヌス菌の毒素から抽出されたタンパク質を利用したものです。

ボツリヌス菌は、食中毒などを引き起こす毒ですが、抽出されたものに毒となるものは含まれていませんので、ご安心ください。

また、ボツリヌス注射としてボツリヌス菌が活用される以前には、顔面神経痙攣や筋緊張生萎縮などの対処法として使用されていました。
その過程で、偶然シワが目立たなくなる特性を発見し、以降は美容目的としても活用されるようになりました。

ボツリヌス注射には神経伝達をブロックする働きがあります。

もとから神経系の疾患に活用されていた特性を生かし、シワをつくる筋肉にボツリヌストキシンを注入することで、筋肉を動かす神経の伝達がされにくくなります。

効果は半永久的に継続することは基本的になく、3～6ヶ月をピークに効果が薄れていきます。
そのため、効果を継続させるためには、計画的に施術を受ける必要があります。

次のお悩みや症状の改善が期待できます。

●シワ

・お口まわりのシワ

気になるシワ周辺の筋肉の動きをボツリヌス注射で制限することで、気になるほうれい線、唇のシワ、梅干シワ（顎のシワ）を目立たなくする効果が期待できます。

●歯ぎしり・顎関節症・ガミースマイル

・顎関節症

顎関節症は、顎がカクカクする、痛むなどの症状が生じます。
原因のひとつに、咬合力が強すぎることが挙げられます。
ボツリヌス注射をして咬筋の動きを制御することで、咬合力を和らげて顎関節症の症状の緩和を目指します。

・歯ぎしり

歯ぎしりの原因として考えられる筋肉の緊張を、ボツリヌス注射で緩和させます。

・ガミースマイル

ガミースマイルになってしまう原因は複数ありますが、上唇拳筋の過度な発達である場合は、上唇拳筋にボツリヌス注射をして動きを制御し、笑ったときに歯肉を見えづらくします。

当院ではボツリヌス注射の前に、十分なカウンセリング時間を設けます。

カウンセリングでは、患者さまのお悩みや希望をくみ取り、鏡を見ながらボツリヌス注射を打つ部位や、本数を決めていきます。

かならず患者さまに内容や費用にご納得いただいてから施術を行いますので、ご安心ください。

歯科の分野においてはおもに、虫歯、歯周病、入れ歯治療、インプラント、矯正など、治療内容は多岐にわたります。

近年ではボツリヌス注射を取り扱うクリニックも増え、お口まわりであれば、美容医療の分野に関する施術も行われるようになりました。

お口まわりは歯科医療の領域でもあります。
筋肉や神経、歯並びとのバランスにも配慮した繊細な治療が求められるため、口元のボツリヌス注射は口のプロフェッショナルである当院にお任せください。

ボツリヌス注射についてわからないこと、不安に思うことがあれば、お気軽にご相談ください。

ボツリヌス注射の施術手順は、非常にシンプルです。
リラックスして施術を受けましょう。
また、当日はお化粧して帰宅できます。

①ユニットに横になり、患部にボツリヌストキシンを注入します
②内出血とならないように、やさしく数分ほど圧迫します

術後は次の点に注意して過ごすようにしましょう。

・術後24時間は患部をもんだり、こすったりしない
・術後2～3時間は患部にシワをつくるように、意識して動かす
・当日は過度な運動、飲酒、長風呂を避ける
・影響に考慮し、2～3ヶ月先まで避妊する

どんなに優れた治療法でもかならずメリットだけではなく、デメリットがあります。
カウンセリングで丁寧にご説明いたしますので、きちんと把握したうえで施術を受けましょう。

●術後の症状

まれに患部の腫れや内出血がみられるケースがあります。
1週間経過しても改善の兆しがみえない場合は、すみやかにご連絡ください。

●表情が乏しくなる

ボツリヌストキシンを注入した場所によっては、表情が作りにくくなって笑顔が不自然に感じることや、表情が硬くなる場合があります。
ボツリヌス注射はバランスをとることがむずかしく、そのような場合は、次回の注入量や位置を調整することで改善を図ります。

●持病がある方

神経筋疾患、呼吸器系疾患、緑内障などの特定の疾患がある場合には、ボツリヌス注射を控えましょう。

●妊娠中や授乳中の場合は避ける

影響が出てしまうと立証されたわけではありませんが、万が一のために妊娠中や授乳中は控えましょう。

●未成年、高齢者

身体が発達途中である場合は控えましょう。
また、高齢者の方も身体の負担を考えて控えましょう。

当院では、お口周りに限定して、ボツリヌス注射の施術をご提供しています。
例えば、顎関節症、ガミースマイル、食いしばりや歯ぎしりなど、お口周りであれば、美容医療の分野に関する施術も行っています。
「ボツリヌス注射は、美容クリニックで受けたほうがいいのでは？」と疑問を持つ人も多いと思います。
しかし、お口周りは歯科医療の領域であり、筋肉や神経、バランスにも配慮した、繊細な治療が求められます。
その点を踏まえて、口元のボツリヌス注射はぜひ当院にお任せください。

町田エス歯科クリニック院長
大口 慧士