北海道大学 高橋教授による歯周病学の講義を受講しました。
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先日、エス歯科グループの歯科医師・歯科衛生士を対象に、北海道大学の高橋教授による歯周病学の講義を受講しました。
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐきや、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
今回はそんな歯周病について4つのポイントを軸に講義をしていただきました。
1. 80歳で20本以上の歯を残す人は増えているけれど…
「80歳で20本以上の歯を残そう」という「8020運動」の達成者は6割を超え、多くの方が歯を残せるようになってきました。
しかし一方で、55歳以上の半数以上が「4mm以上の歯周ポケット(歯周病のサイン)」を持っていると言われています。
2. 歯周病の原因は1つじゃない!
歯周病は、お口の中の細菌だけでなく、さまざまな要因が重なって起こる「多因子的疾患」です。
▼細菌
お口の中には約700種類もの細菌がいます。
歯垢(プラーク)1gにはなんと約1000億個もの菌が存在。
▼身体の抵抗力・年齢
免疫の強さや年齢による変化。
▼生活習慣
喫煙、糖尿病、ストレスなども関係すると言われており、
特に近年では、「特定の悪玉菌(P.G菌など)がお口全体の環境を悪化させて歯周病を引き起こす」という説(キーストーン病原体仮説)が注目されています。
3. お口の病気が全身の健康に影響する(歯周医学)
歯周病は、お口の中だけの問題ではありません。
実は、WHO(世界保健機関)に登録されている病気のうち、57もの全身疾患と関連があるとされています。
歯周病の炎症や細菌が血液に乗って全身に運ばれる。
お口の細菌が腸に届き、腸内環境を悪化させる(口腔腸管連関)。
特に糖尿病の方は、健康な人に比べて歯周病の発症リスクが高くなります。
4. 「フロス(糸ノコ・糸ピックス)」が命を守る!?
近年の研究(約6,200人を約24年間追跡調査)で、週1回以上フロスを使う習慣がある人は、使わない人に比べて脳卒中(脳梗塞)や不整脈(心房細動)のリスクが低いことが実証されました。
これは毎日の歯ブラシや定期検診の効果とは別に、「歯と歯の間のケア(フロス)」そのものが全身疾患の予防に役立っていることを示しています。
今回の講義を通して、「歯周病予防は単にお口の健康を守るだけでなく、全身の健康寿命を延ばすために不可欠である」ということを改めて痛感しました。
特に、最新の研究データで「デンタルフロスの習慣が脳卒中などのリスク低下に独立して貢献している」という結果を知り、毎日のセルフケアにおけるフロスの重要性を再認識いたしました。
歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間の汚れを落とすことが、全身の病気予防にもつながっています。
当院でも、患者様お一人おひとりの生活習慣やリスクに合わせた歯周病予防・ケアをご提案し、みなさまが長く健康で豊かな生活を送れるようサポートしてまいります!